NEWS 解説|「オレオレ詐欺」被害額 106 億円、 3 年ぶりに 100 億円超え〜振り込め被害も 26.7 %

昨日に引き続き、昨年増加に転じた、振り込め詐欺について解説したいと思います。

振り込め詐欺の実態

振り込め詐欺は、前回のブログでご説明した類型だけではなく、実際の犯行の形態も多種多様です。

特に、振り込め詐欺の中でも、最も一般的といえるオレオレ詐欺では、一匹狼のように個人で詐欺を行う者もいる一方、詐欺に関わるメンバーが組織化され、大人数が関与しているケースが多く見られます。

組織化された振り込め詐欺の場合、元ヤミ金関係者の関与が目立つ点が特徴的です。
具体的には、暴力団傘下のヤミ金業者で店長をしていた者が、貸金業規制法や出資法違反容疑で警察の取り締まりを受け、経営が続けられなくなった後に、ヤミ金時代の部下や同僚らと融資保証詐欺をはじめ、その流れでオレオレ詐欺など他の類型の詐欺を行う、という系図がこれにあたります。
この系図だと、ヤミ金時代のノウハウを利用して名簿を手に入れたり、借金の勧誘のマニュアルを生かすことができるため、振り込め詐欺を行うグループにとっては、非常に営業しやすい業務体系が整っているということになります。

しばらく前の事例にはなりますが、振り込め詐欺が多発した2004年に、被害金額が6000万円を超えて話題になったオレオレ詐欺グループの事件の場合は、暴力団傘下の元ヤミ金店長が、ヤミ金時代の部下を配下として行った、組織的オレオレ詐欺の典型例といえる事件でした。

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