保釈にかかる時間   アトム東京法律事務所

代表の岡野です。
本日は保釈にかかる時間について。

★保釈を請求できるのは起訴された後だけ。

保釈を請求することできるのは、事件が起訴された後だけです。
したがって、逮捕された後は、通常20日間の勾留期間を経て事件が起訴されるまで、保釈を請求することはできません。

(具体例)
1月01日 逮捕
1月02日 
1月03日 勾留請求、勾留決定
1月04日 勾留2日目
1月05日 勾留3日目
1月06日 勾留4日目
1月07日 勾留5日目
1月08日 勾留6日目
1月09日 勾留7日目
1月10日 勾留8日目
1月11日 勾留9日目
1月12日 勾留延長請求、勾留延長決定
1月13日 勾留11日目
1月14日 勾留12日目
1月15日 勾留13日目
1月16日 勾留14日目
1月17日 勾留15日目
1月18日 勾留16日目
1月19日 勾留17日目
1月20日 勾留18日目
1月21日 勾留19日目
1月22日 起訴 ← ここで初めて保釈を請求できる。

保釈が認められない場合は、起訴されてから裁判が終了するまで、通常は短くて1〜2か月の間、引き続き身柄を勾留されることになります。
保釈が認められた場合は、裁判所によって定められた住居(通常は自宅)に帰り、裁判が終了するまで通常の生活を送ることができます。


★保釈を請求してから許可されるまで約3日間が必要。

保釈を請求したとしても、直ちに許可の決定が出るわけではありません。
通常は、保釈を請求してから裁判所の審理を経て許可の決定が出るまで、土日祝日を除いた中2日を要します。

(具体例−23日24日が平日の場合)
1月20日 勾留18日目
1月21日 勾留19日目
1月22日 起訴、保釈請求
1月23日
1月24日
1月25日 保釈許可決定

(具体例−23日24日が土日の場合)
1月20日 勾留18日目
1月21日 勾留19日目
1月22日 起訴、保釈請求
1月23日 土曜日(裁判所が休み)
1月24日 日曜日(裁判所が休み)
1月25日
1月26日
1月27日 保釈許可決定

保釈を請求してから許可されるまで約3日を要するのは、裁判所が保釈の許否を審理するためです。
この間、裁判所は検察官に保釈を認めてよいかの意見を打診し、その回答を待って保釈の許否を審理します。
裁判所や検察官が抱えている事件が少なく、審理がスムーズに進んだ場合は、保釈請求の翌日に保釈が許可される場合もあります。
ただ、一般論としては、保釈の請求から許可まで約3日間を要すると考えておくのが妥当です。


ATOMだからできる。早期の保釈。

以上のとおり、保釈は請求した直後に認められるわけではなく、また保釈の請求自体にも準備を要します。
具体的には、被告人の家族と十分なコミュニケーションを取り、身元引受けの環境を確認し、必要な書類を準備する必要があります。

ATOMでは、保釈に精通した被告人専属の弁護士が、前もって保釈の請求に必要な準備をすべて完了させ、起訴の直後に保釈を請求します。
そのため、可能な限り早い段階で、被告人を留置場から解放することができます。

「身柄解放は1日でも早く。刑罰は1つでも軽く。」
これが、刑事事件に強いATOMの弁護士共通のモットーです。


ATOMによる保釈事例(一部紹介)

・営利目的の大麻栽培を行ったが保釈されたケース(保釈金450万円)
数年前ころから地元の仲間と山中で大麻を栽培し始めた自営業を営むクライアント(30代、男性、前科なし)が、共犯者らと共謀して、営利の目的で、大麻草合計約200本を栽培し、自宅等で乾燥大麻約6.72グラム、大麻樹脂約3グラムを所持し、職場で乾燥大麻約7.54グラム、大麻樹脂約57.5グラム、МDМA錠剤約0.25グラム、LSD紙片約0.1グラムを所持した容疑で逮捕勾留・起訴された大麻取締法違反・麻薬取締法違反の事件。
保釈金450万円を納付して留置場から釈放されました。

・投資詐欺で実刑判決を受けたが、控訴後に保釈されたケース(保釈金1000万円)
証券会社の従業員だったクライアント(40代、男性、前科なし)が、架空の株式投資話を持ちかけて資金を拠出させ、これを返還する行為を繰り返しているうち、その返済資金に窮し、被害者に架空の株式投資話を持ちかけて、被害者にその資金の融資の名目で2億4000万円を振り込ませて騙し取ったという容疑で実刑の有罪判決を受け、控訴した詐欺の事件。
保釈金1000万円を納付して拘置所から保釈されました。

・組織的な振込め詐欺に関与したが保釈されたケース(保釈金300万円)
クライアント(20代、男性、少年前歴3件)が、共犯者と共謀のうえ、口座申込人名義人本人が同口座を使う意思がなく、第三者に譲渡するつもりなのに、その意図を隠して農業協同組合及び銀行から通帳とキャッシュカードをだまし取った容疑で逮捕勾留・起訴され、また、クライアントが、他人になりすまして預金口座を利用させる目的で、預金通帳とキャッシュカードを譲り受けた容疑で逮捕勾留・起訴された詐欺、本人確認法違反の事件。
国選弁護士からATOMの弁護士が事件を引き継ぎ、直ちに保釈を請求し、保釈金300万円を納付して拘置所から保釈されました。

・傷害の犯行態様を否認したが保釈されたケース(保釈金300万円)
自営業を営むクライアント(70代、男性、科料前科1犯)が、婚姻関係にあった被害女性に対して、ペットボトルで同人の顔を数回殴打し、車外に引きずり出したうえ、頭部・腹部を踏み付けるなどの暴行を加えて加療約2週間の傷害を負わせた容疑で逮捕勾留・起訴された傷害事件。
保釈金300万円を納付して拘置所から保釈されました。

(写真は、事務所ベランダから見える日比谷高校の桜です。)

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