示談・告訴取消しによる不起訴  アトム東京法律事務所

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さて、今日は過去に取り扱った示談案件について。

【示談とは。】
示談とは、被害者と加害者が事件の解決を約束することを言います。
通常は、加害者が被害者に一定の被害弁償金(示談金)を支払い、両者間で「示談書」という書面を作成して、被害弁償に関しては精算が終了した旨を記します。
また、刑事事件の示談の場合は、被害者が加害者を許す旨の条項を盛り込むことになります。

【示談には限界がある。】
もっとも、示談が成立したからといって、すべての事件がなかったことになるわけではありません。
特に被害重大な事件の場合は、示談が成立したこと自体は加害者側に有利に斟酌されますが、その上でなお厳罰に処せられるケースがあります。

【必ず不起訴になる場合】
一方で、起訴される前に示談が成立し、告訴が取消されれば、必ず不起訴処分になる罪があります。
これを親告罪(しんこくざい)と言います。

親告罪の例としては、
・単独犯による強制わいせつ罪、強姦罪
名誉毀損罪、侮辱罪
・過失傷害罪
・器物損壊罪
などがあります。

親告罪に該当する犯罪については、一般に被害者側の意思やプライバシーを特に考慮する必要があることから、被害者が告訴を取消した場合、検察官は公訴を提起できないと定められています。

【過去ATOMで取り扱った親告罪

<強制わいせつで示談成立、不起訴に> 示談金200万円
会社員であるクライアント(30代男性、前科なし)が、夜間、酒に酔って自宅付近を徘徊中、近くを歩いていた見知らぬ女性に対し、後ろから抱きついて下着の中に手を入れ、陰部を直接指で触るなどした容疑で逮捕された、強制わいせつの事件。初回の法律相談は、勾留されずに釈放された本人とその婚約者がご来所され、「今の私選弁護士からは示談はできないと言われた。他方で検事は2日後に起訴する予定と聞いている。アトムなら何とかなると思った。示談をお願いしたい。」ということで事件の依頼を受けた。

<強制わいせつで示談成立、不起訴に> 示談金55万円
会社員であるクライアントが、酒に酔って深夜の繁華街で見知らぬ女性をナンパし、一緒に漫画喫茶のペアシートに入室した後、部屋の中で嫌がる女性に対し、抱きつき首筋にキスをする、押さえ込んで服の上から胸を揉む、パンツの中に手を入れて陰部を触るなどのわいせつな行為をした容疑で逮捕された、強制わいせつの事件。クライアントは当日、酒を飲み過ぎて記憶が曖昧だった。

<器物損壊で示談成立、不起訴に> 示談金総額130万円
アルバイトとして稼働するクライアント(30代男性、少年時に同種前歴あり)が、朝の通勤電車内で女性のスカートをハサミで切った容疑で逮捕・勾留された、器物損壊の事件。クライアントには余罪があり、同時期に別の被害女性に対し、計6回、スカート等の衣服をハサミで切るの犯行を繰り返していた。

<強制わいせつで示談成立、不起訴に> 示談金300万円
会社員であるクライアント(20代男性)が、インターネット上の掲示板で、会社の部下が居住するマンションをルームシェアする旨掲示していたところ、これを見て応募してきた女性(当時23歳)に対し、言葉巧みにキスし、胸を触るなど強いてわいせつな行為を行った容疑で逮捕・勾留された、強制わいせつの事件。

<強制わいせつで示談成立、不起訴に> 示談金200万円
派遣社員であるクライアント(30代男性、前科なし)が、平日の午後6時ころ、仕事を終え自宅に帰る途中の電車内において、乗客である女子高校生(当時17歳)に対し、スカートをめくりパンツの上からお尻を触り、やがてエスカレートして、スカートの中に手を入れ、肛門を指で直接触った容疑で逮捕・勾留された、強制わいせつの事件。クライアントは、駅で電車から降りた直後、被害女性から「この人痴漢です!」と叫ばれ、そのまま駅員室に連行された。逮捕から数日後、クライアントの父が法律相談にご来所され、国選弁護人と交代する形で事件の依頼を受けた。

<強制わいせつで示談成立、不起訴に> 示談金300万円
会社員であるクライアント(30代男性、前科なし)が、平日の午前7時ころ、自宅から職場に通勤する途中の電車内において、乗客である女子高校生に対し、左手でスカートをめくり上げ、右手をパンツの脇から中に入れ、指で直接陰部を触った容疑で逮捕された、強制わいせつの事件。クライアントは約1か月前から、同一の被害女性に対し、複数回の痴漢行為を行っていた。初回の法律相談には、勾留が付かずに釈放された本人がご来所され、今すぐ示談をお願いしたいということで事件の依頼を受けた。

<強制わいせつで示談成立、不起訴に> 示談金50万円
会社員であるクライアント(20代男性、前科なし)が、金曜日の夜から土曜日の未明にかけて、友人らと飲み会を開き、はしご酒の末、飲み会に参加していた女性とマンガ喫茶に泊まろうと思い、泥酔していた女性を連れてマンガ喫茶に入り、カップルシートで横になって二人でいちゃついていたところ、後日、この女性から「強姦か強制わいせつで訴える。」と被害届を提出され、警察から捜査を受けた強制わいせつの事件。クライアントは「キスしたり、抱きついたり、太ももを触った記憶はあるが、無理やりではない。」と容疑を否認していたが、自分の家族らとの関係で穏便に事を済ませたいと、示談を依頼した。

<殺人未遂で示談成立、不起訴に>
大学生のクライアント(20代男性、前科なし)が、日曜日の朝9時30分ころ、駅のホームから通行人の女性(当時59歳)を落下させた容疑で逮捕・勾留された、殺人未遂の事件。クライアントは未明から続いた飲み会で飲酒酩酊し、自宅に帰る途中、駅のホームでバランスを崩して被害女性にしがみついただけだったが、目撃者の「男が女の腕をつかんでホームに飛び込んだ。」という証言により殺人未遂の現行犯として逮捕された。この事故により被害者は全治2か月の加療を要する骨折を負った。

<強姦で示談成立、不起訴に> 示談金300万円
自営業者であるクライアント(30代男性、同種前科−13歳未満の女子に対する強制わいせつで懲役1年6月の実刑−あり)が、携帯電話のゲームサイトを通じて知り合った小学生の女児(当時11歳)とセックスをしようと企て、女児の自宅で、女児に対し「うるさい、服を脱いで。」等と申し向け、衣類を脱がせ、全裸にした上、乳房をなめまわす等して、女児を強姦した容疑で逮捕・勾留された、強姦の事件。両者の間には、女児がクライアントに対し好意を持っていたと思われるメール等も存在したが、女児が13歳未満であったことから、両者のセックスが合意に基づくものであるとしても強姦罪が成立する事案であった。初回の法律相談は、逮捕される前の本人がご来所し、示談をお願いしたいということで事件の依頼を受けた。

<強制わいせつで示談成立、不起訴に> 示談金50万円
会社員であるクライアント(20代男性、前科なし)が、駅前の居酒屋で食事をしていたところ、女子トイレの個室内で見知らぬ女性が泥酔しているのを発見し、個室ドアには鍵がかかっていたため、壁をよじ登って中に侵入し、被害女性にキスをしたり、胸を揉んだりした容疑で捜査を受けた、強制わいせつの事件。事件当時、第三者にわいせつ行為を発見され、クライアントは逃走していた。

<建造物侵入・強制わいせつで示談成立、不起訴に> 示談金50万円
会社員であるクライアント(30代男性、前科なし)が、公園の噴水で水遊びをし洋服を濡らした小学生の女児(当時8際)が公衆トイレに入るのを見て、女児の後を付けて一緒にトイレ個室内に入り込み、内鍵をかけた上、「服を絞んないとね。」などと言いながらワンピースを脱がせ、上半身を裸にするなどした容疑で逮捕・勾留された、建造物侵入・強制わいせつの事件。クライアントは当初、わいせつ目的がなかったと容疑を否認していたが、法律相談にご来所され事件を依頼した父の意向を酌んで、示談の締結を希望した。


写真は執務中の浦田弁護士。

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